2014年4月25日金曜日

植栽雑感

最近は山の上も暖かくなりすっかり春らしくなりました。
冬の間は茶色一色の山もこの時期になると若葉色に包まれ、野花がまさに咲き乱れてます。
個人的には冬は好きなんですが、ずっと色のない景色ばかりだったので目に鮮やかで気持ちがいいもんです。

最近は植栽の仕事をしてるので日のよく当たる現場が多いのですが、その分普段の林の中の現場とは違う植物が多くみられます。

日当たりがいいので山の中でもたんぽぽが咲いてます。
キランソウという植物。街中の道端でもよく見られる植物です。ほとんど石ばかりで乾燥して土のないような所でも元気に花を咲かせています。ちなみにこの植物、和名が”ジゴクノカマノフタ”なんてワイルドな名前!

植栽をしていると気づくのが一つの山、現場の中でも場所場所で地質が全く異なるということ。黒い土、赤い土、茶色い土、砂っぽい土に砂利が混じった土。さらには石しかないような場所まで表面だけを見てると気づかないことも、唐鍬(とんぐわ)で一堀りするとすぐその違いに気付きます。
その多種多様な山に一様に苗木を植えるんだからほんとに大変です。でもほんとに大変なのは植えてから。ちゃんと根付いてくれなければならないのですが、しっかりと植えても雨が長く降らないとカラッカラに乾燥して枯れてしまいます。木のない山は3日降らないだけでも地質によっては地面がパッサパサに乾燥してしまいます。
そう考えると自然って偉大ですよね。今は当たり前のように雨が降って、草木が育ち林業も営めますが、もしこれが少し降る量が減ったら?もし降り方が変わり極端に降る時期降らない時期ができたら?林業も我々の生活も今のままとはいかない可能性は高いんじゃないでしょうか。最近は異常気象やら自然災害やらが増えていますが、ちょっとの自然の変化で人間なんて簡単に滅ぶのかもしれませんね。自分の生活と自然とのつながりを忘れてしまいがちですが、自然の恩恵を受ける杣人の一人として畏敬の念、感謝の思いを忘れずにいたいなと、感じる今日この頃です。






 

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